動画ファイルを保存する際、webmとmp4のどちらがよいのか疑問を持つことはありませんか?
どちらも主要なビデオフォーマットですが、webmの互換性を理解していなければ、動画の再生ができずに困るといったことがあるかもしれません。
例えば、MACユーザーの人であればデフォルトの動画再生ソフトが「QuickTime Player」となっているため、WebM形式の動画を再生することができないと思われます。
その場合の解決方法としては、「WebMに対応したブラウザで動画再生するか、またはWebM対応のアプリを利用」することで動画再生ができます。または、webmからmp4への動画変換を行うことで対応できる場合もあります。
本記事では、そもそもwebmとはなにかを解説していきます。
※当サイトで紹介するサービスの一部または複数箇所に広告が含まれている場合があります(PR)
webmとmp4の違い
webmとmp4の違いですが、主に「互換性」がポイントに挙げられます。
webmでは、コーデックが「VP9」となります。一方、mp4では「H.264」が標準的なコーデックとなります。mp4は昔からよく利用されており、様々なデバイス・アプリで動画再生が可能です。
わかりやすいように下記の表をご覧ください。
WEBM | MP4 | |
コーデック | VP8/VP9 (ビデオ)、 Vorbis/Opus (オーディオ) | H.264/H.265 (ビデオ)、 AAC/MP3/ALAC (オーディオ) |
互換性 | ウェブブラウザ向け | ほぼすべてのデバイスプレーヤー |
オープンソース | 〇 | ✕(一部のコーデックはオープンソース) |
使用シーン | ウェブストリーミング | 広範なメディア再生および保存 |
さらに詳しく見ていきましょう。
WebM(ウェブエム)とは
webmでの保存形式は、Googleが開発した「音声と動画を含むフォーマット」となります。
webmはオープンソースで、誰でも自由に使用・変更することが可能で、webmのVP9は最も効率の良い映像圧縮コーデックとされています。一方で、現在でも対応していないアプリやソフトがあります。
例えば、Macで動画を再生しようとすると、「QuickTime Player」がその動画をサポートしていないことに気づくはずです。
webmの確認方法ですが、MACの場合は対象の動画を右クリックして、[情報を見る]>[詳細情報]の蘭に「VP09」と記載があれば、webm形式というのがわかります。
わかりにくいのが、mp4と拡張子についていても「コーデックがVP09」などになっている場合、webm形式のため、「QuickTime Player」では再生できません。
MacでWebMを再生したい場合には、VLCのアプリで再生するのが一番よいと思います。または、Google Chromeでは、ドラッグして頂くと再生できることがわかります。
WebMのメリット
・webmはオープンソースで、誰でも自由に利用可能。
・高画質動画でも保存容量を小さくできる。
WebMのデメリット
・VP9コーデックビデオを再生できるソフトが少ないため互換性に乏しい。
・VP9コーデックでエンコードされた動画を読み込めるソフトが少なく汎用性が低い。
MP4(エムピーフォー)とは
MP4はほぼ全てのデバイスで利用できるファイル形式のため、よく利用されています。
MP4は動画の拡張子の中では最も有名で、音声、テキスト、静止画などのメディアコンテンツを格納するためのファイルフォーマットです。windowsやmacのOS問わず、多くのメディアプレーヤーに対応しているのが特徴です。
WebMは先ほど紹介しましたが、2つのフォーマットで主に違う点としては、ファイルサイズと互換性です。webmファイルはMP4ファイルよりも小さく、webブラウザでの動画再生に向いています。
互換性でいえば、対応ソフト数でもわかる通り、MP4が圧倒的に利用されています。特に動画編集ソフトなどでは、MP4は対応していても、WebMが対応していないことが多くあります。
一方、MP4はMPEGが所有する独自フォーマットのため、使用するにはライセンスが必要です。その意味では、WebMはオープンソースで、MP4よりも柔軟性に富んでいる保存形式です。
格デバイスやソフトとの互換性を優先する場合はMP4が適していますが、ファイル容量を優先する場合は、WebMを選択する方がよいとされます。
注意点としてWebMは、動画品質がわずかに低下する可能性があるとされます。目視で見る分にはほとんど差がないですが、動画編集の現場などでは、やはりMP4形式の方が主流といえます。
MP4のメリット
・MP4は互換性に優れ、ほぼすべてのデバイスやソフトがMP4の再生に対応。
・MP4の画質はWebMの画質よりも優れているとされる。
MP4のデメリット
・WebMの方がサイズが小さくMP4の方がサイズが大きい。
・オープンソースではなくMPEGが所有する独自フォーマット。